フォトグラファーでバーのマスター。

38歳、フォトグラファーがBARを経営してみた日記と陰謀論。

幽霊と断食。

ただいま。午前3時半にさしかかる。

まさかの断食が続くという奇跡。

お客と小ビールを六杯ほど飲んだ頃だったかな、きょうはもうお酒飲めない気持ちになってきたので温かいお茶で接客。

閉店してグラスなんぞを片つけて店をあとにした。

 

夜明け前、梅雨もあり小雨が降っている。しかし傘が必要なほどではない。

帰路の途中にあるファミマに寄っていつも通りまたホットのお茶をかう。

そこから自宅まで近道と遠回りの路があるのだけれども、いつも通る近道は最近、下水道工事で舗装が剥がされ、ダスト砂という公園に敷かれるような砂の道にかわってしまい、ビーチサンダルの私が歩くと砂を巻き上げてしまい折り返したズボンの裾にたまったりサンダルと足の間に入り込んだりとするのが嫌なので、遠回りの道を初めて選んで、空腹を噛み締めながらゆっくり気持ちよく歩いていた。

 

すると最近の若者が履く短パンジーンズに黄色系のカラフルなパーカーとキャップを被った若い女性が傘をさしながら、こっちに向かって来た。。

 

どうまちがっても、こんなところに、しかも薄暗い夜道にいるわけがない。

目を合わせないように通り抜けようとすると、さらに近寄ってくる。

 

やばい、怨霊だ!

ちくしょう!誰が連れて来やがった!?

 

エクソシストしか発言しないようなセリフを小声でぶつぶつ言ってみた。

 

そして、顔をみてみると中国系の顔だとすぐわかった。

 

なに!?前に店で働いてくれていた中国人スタッフの生き霊か?それにしてはずいぶん痩せている。

 

すると亡霊は、僕にはなしかけた。

 

スミマセン…

 

A&B house…

 

英語でA&Bハウスはどこか?と尋ねられた。

 

 

 

 

 

なるほど、謎はとけた。

 

 

 

外国人旅行客の迷子だ。

 

 

 夜中に腹が減った彼女は、食料を求めコンビニへ一人で歩いて言ったらしい。

帰り道、迷子になったという訳だ。

 

 

そしてA&Bハウスとは、筆者の自宅近くで民泊をやっている施設のことで、僕のお店で働いてくれているドイツ人スタッフもここに住んでいるのだ。

 

 

こんな可愛い(マジで可愛かった)子が夜中に迷子になったとあれば、送ってゆくしかないな。と。

で、ふたりで歩き出した。

いや、あそこで出会わなかったらhouseには絶対戻れていないし、変質者に声をかけなくてよかった…

 

houseまで送っている途中、色々な話をした。したといっても英語しか通じなかったから出身とか、(香港人だった)いつ日本に来たのとか。

 

すると、彼女は自分が使っていた傘をほいっっと僕の頭上に持って来た。

生まれて初めて、梅雨も悪くないなぁと感じたんだ。

 

同時に英語を勉強しようという気持ちが2%だったものが87%まで上昇した。恐るべき下心。もう一度言おう。恐るべき下心である。

 

 

最後に、家に帰ってきて気がついた。

 

 

「名前くらいきいておけばよかった」である。

 

多分彼女の名前はメイファーだろう。そう、そう仮定しよう。

いやしかし、メイファーに「せめてお名前だけでも…」なんて言われたらどうしよう。

 

ずっと使ってみたかったセリフが「名乗るほどのもんじゃぁごぜぇやせん…」

 

これを英語で言わなきゃいけねぇってぇ訳だ。

 

しらべてみた。

 

 

I would rather stay anonymous.

 

だそうな。

 

 

 最近、ギャグでかりゆしとハンチングを被って店に出ているんだ。それで毎日かけられる言葉が「ビギン?」これだ。

毎日必ず言われる。そこまで似ているか。

 

そういえば、メイファーにも日本人ですか?と聞かれた。

 

また会うことが有って 僕ん事を覚えてくれているようにしばらくハンチングで生きてゆこう。

 

 

断食とハンチング最高だわ…

 

 

とりあえずバカなこと言ってないで寝る。

 

おやすみなさい